第127回.他のブックのマクロを実行(Runメソッド)
他のブックの中にあるプロシージャー(Sub,Function)を実行する場合は、Application.Runメソッドを使います。
Application.Runメソッド
Macro | オプション | 実行するマクロを指定します。 ブック名!プロシージャー名 と指定します。 |
Arg1-Arg30 | オプション | 関数に渡す引数を指定します。 |
このメソッドの引数では、名前付き引数は使用できません。
Runで実行したプロシージャーの戻り値を受け取り、その値をそのまま返します。
Application.Runの使用例
使用例1
Sub test1(arg1 As String)
MsgBox arg1
End Sub
Sub test2()
Call Application.Run("Book1.xlsm!test1", "ブック間のマクロテスト")
'または
'Application.Run "Book1.xlsm!test1", "ブック間のマクロテスト"
End Sub
「ブック間のマクロテスト」
と、メッセージボックスに表示されます。

使用例2
Function mult(num1, num2)
mult = num1 * num2
End Function
Sub test()
MsgBox Application.Run("Book1.xlsm!mult", 3, 4)
End Sub
掛け算の結果がメッセージボックスに表示されます。

注意点
Sub test1()
Workbooks("Book2.xlsm").Close
MsgBox "これは実行されません。"
End Sub
Sub test2()
Application.Run "Book1.xlsm!test1"
End Sub
従って、上記ではメッセージボックスは表示されません。
Application.Runの必要性
ブックの依存関係(親子関係)をしっかり設計して、動作順を考慮しておけばApplication.Runを使う必要性はかなり減らせるはずです。
第124回.Workbookのイベントプロシージャー
とはいえ、
後から追加していく形でシステムを拡張していったりとか、相応に大きなシステムになれば、
どうしてもこのような手段が必要になってくるものです。
そのような時のためにも、必ず抑えておきたい機能になります。
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