サブクエリ(副問合せ)
エクセルVBAでデータベースを扱うためのSQL入門です。
前回までで、基本的な部分については一通り説明しました。
サブクエリが使えるようになると、SQLのすごさがより実感として分かってくるはずです。
サブクエリについては、次回以降で詳しく解説します。
このように記載していました。
サブクエリについて、基本的な使い方を説明していきます。
サブクエリ(副問合せ)とは
データベースに対する問い合わせ言語としてSQLがあります。
つまり、クエリと言ったら、データベースではSQLの事になります。
クエリを入れ子(ネスト)しての使い方になります。
SELECT、INSERT、UPDATE、DELETEの各命令の中の子要素として、SELECT命令を入れた書き方になります。
サブクエリの中にさらにサブクエリを入れられます、つまり、多段階のネストができます。
これは、1つのテーブルと同じとみなすことができます。
SELECTの結果を1つのテーブルとしてSQLの中で使う事がサブクエリの基本的な使い方になります。
また、サブクエリの結果はデータリストとして使う事もできます。
FROM句でサブクエリを使う
SELECTとして実行できるものは、それを()括弧で囲う事で、1つのテーブルとして扱う事が出来ます。
SELECT T.code,T.sales_date,T.item_count,TT.sum_count
FROM t_sales T
LEFT JOIN (SELECT code,SUM(item_count) AS sum_count
FROM t_sales
GROUP BY code) TT
ON T.code = TT.code
SELECT T.code,T.sales_date,T.item_count
,TT.sum_count
FROM t_sales T
LEFT JOIN
(サブクエリ) TT
ON T.code = TT.code
SELECT code,SUM(item_count) AS sum_count
FROM t_sales
GROUP BY code
WHERE句でサブクエリを使う
1カラムだけのSELECTの結果は、データリストとしてWHERE句の条件として使えます。
SELECT code,sales_date,item_count
FROM t_sales T
WHERE code IN (SELECT code FROM m_customer
WHERE address LIKE '東京%')
このcodeのリストをINの中に指定しています。
これは、サブクエリを使わずにJOINで書くことができます。
SELECT T.code,T.sales_date,T.item_count
FROM t_sales T
INNER JOIN m_customer M
ON T.code = M.code
WHERE M.address LIKE '東京%'
WHERE句にサブクエリを追加しようと思ったときは、まずJOINで出来ないか良く検討してみると良いでしょう。
後からさらに絞り込み条件を追加するような場合は、局所的な修正で済みとても便利な場合があります。
SELECTのカラムにサブクエリを使う
1カラムだけのSELECTの結果は、SELECTの選択列(カラム)として使用できます。
SELECT code,sales_date,item_count
,(SELECT SUM(item_count) AS sum_count FROM t_sales)
FROM t_sales T
これは、サブクエリを使わずにJOINで書くことができます。
SELECT T.code,T.sales_date,T.item_count,TT.sum_count
FROM t_sales T
LEFT JOIN (SELECT code,SUM(item_count) AS sum_count
FROM t_sales) TT
選択リストにサブクエリを追加しようと思ったときは、JOINで出来ないか良く検討してください。
代替方法が無い場合に限定して使うようにしてください。
UPDATAEでサブクエリを使う
サブクエリで取得したデータをUPDATEのSET句で使用しています。
UPDATE t_sales_date SET
item_amount = (SELECT SUM(item_price * item_count) AS item_amount
FROM t_sales T
WHERE t_sales_date.code = T.code
AND t_sales_date.sales_date = T.sales_date
GROUP BY code,sales_date)
WHERE code = '001'
DELETEでサブクエリを使う
サブクエリで取得したデータをDELETEのWHERE句で使用しています。
DELETE FROM t_sales_date
WHERE code || sales_date NOT IN
(SELECT code || sales_date
FROM t_sales
GROUP BY code,sales_date)
サブクエリ(副問合せ)の最後に
基本的な使い方として、
FROM句で使って他のテーブルとJOINする書き方と、
WHERE句のINに指定する書き方をマスターしておけば良いでしょう。
複雑化したSQLへのコメントの書き方および整形について解説します。
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