VBA技術解説
テキストの内容によって図形を削除する

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、VBAの技術的解説
公開日:2024-04-02 最終更新日:2024-04-02

テキストの内容によって図形を削除する


テキストがある特定の文字列(例えば「未使用」)の場合に、その図形を削除するマクロVBAです。


エクセル Excel マクロ VBA 図形の削除

図形を扱うVBAの基本は以下を参照してください。

第97回.図形オートシェイプ(Shape)|VBA入門
・図形オートシェイプ(Shape)関連のオブジェクト群 ・図形オートシェイプ(Shape)の追加 ・図形オートシェイプ(Shape)の削除 ・図形オートシェイプ(Shape)の編集 ・図形オートシェイプ(Shape)の全選択 ・図形オートシェイプ(Shape)の扱い方を工夫する ・オートシェイプ(Shape)を扱う実践例 ・図形オートシェイプ(Shape)に関連する記事


テキストの内容によって図形を削除する参考VBA1

Sub sample1()
  Dim ws As Worksheet: Set ws = ActiveSheet
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ws.Shapes
    On Error Resume Next
    If sp.TextFrame.Characters.Text Like "*未使用*" Then
      If Err.Number = 0 Then sp.Delete
    End If
  Next
End Sub

ShapeのTextFrameのCharactersのTextを取得しています。
オブジェクトの階層が深いので探すのが大変ですよね。
オブジェクトの探索方法(オートシェイプのTextを探して)
・オブジェクト探索の説明で使う例題 ・自動記録を使ってオートシェイプの概要を知る ・ローカルウィンドウでオートシェイプのテキストを調べる ・オートシェイプの位置移動について ・VBAを完成させる ・オブジェクトブラウザーを使いさらにオブジェクトを調べる ・ウォッチウィンドウについて

テキストを持たない図形の場合は、
sp.TextFrame.Characters.Text
これがエラーとなってしまいます。
そこで、
On Error Resume Next
これを入れてエラー回避しています。
自分で実行したVBAで、実際にこれが原因でエラーになっていたのですが気づくのに時間がかかりました。
認識していない小さな図形がシートにあったのを見逃していたのです。
これがこの記事を書こうと思ったきっかけでもあります。


テキストの内容によって図形を削除する参考VBA2

Sub sample2_1()
  Dim ws As Worksheet: Set ws = ActiveSheet
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ws.Shapes
    On Error Resume Next
    If sp.TextFrame2.TextRange.Text Like "*未使用*" Then
      If Err.Number = 0 Then sp.Delete
    End If
  Next
End Sub

Sub sample2_2()
  Dim ws As Worksheet
  Set ws = ActiveSheet
  
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ws.Shapes
    On Error Resume Next
    If sp.TextFrame2.TextRange.Characters.Text Like "*未使用*" Then
      If Err.Number = 0 Then sp.Delete
    End If
  Next
End Sub

TextFrame2は後年になって追加されたTextFrameの後継オブジェクトです。
現在なら、TextFrameよりTextFrame2を使用した方が好ましいといえます。
TextRange.Text
TextRange.Characters.Text
テキストを取得するだけなら前者でよいでしょう。
以下も参考にしてください。
CharactersプロパティとCharactersオブジェクト|VBA技術解説
・Charactersプロパティ ・Charactersオブジェクト ・CharactersプロパティとCharactersオブジェクトの使用例
VBA100本ノック 95本目: Charactersオブジェクト
・出題 ・頂いた回答 ・解説 ・補足 ・サイト内関連ページ


テキストの内容によって図形を削除する参考VBA3

Sub sample3()
  Dim ws As Worksheet: Set ws = ActiveSheet
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ws.Shapes
    On Error Resume Next
    If sp.TextEffect.Text Like "*未使用*" Then
      If Err.Number = 0 Then sp.Delete
    End If
  Next
End Sub

せっかくなので、ちょっと変わったアプローチのVBAも紹介しておきます。
これを使うことはないと思います。
あくまでこのような経路でも取得できるという一例です。




同じテーマ「マクロVBA技術解説」の記事

RangeオブジェクトのFor EachとAreasについて
画像が行列削除についてこない場合の対処
新関数SORTBYをVBAで利用するラップ関数を作成
LAMBDA以降の新関数はVBAで使えるか
数字(1~50)を丸付き数字に変換するVBA
文字列のプロパティ名でオブジェクトを操作する方法
OneDrive使用時のThisWorkbook.Pathの扱い方
セル個数を返すRange.CountLargeプロパティとは
画像「セルに配置」のVBAについて(365の新機能)
VBAでクリップボードへ文字列を送信・取得する3つの方法
テキストの内容によって図形を削除する


新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る

第5章:AI×VBAでつまづかない!トラブルシューティングとAIとの付き合い方 |生成AI活用研究(2025-05-20)
第4章:【事例で学ぶ】AIとVBAでExcel作業を劇的に効率化する! |生成AI活用研究(2025-05-20)
第3章:AIを「自分だけのVBA先生」にする!質問・相談の超実践テクニック|生成AI活用研究(2025-05-19)
第2章 VBAって怖くない!Excelを「言葉で動かす」(超入門)|生成AI活用研究(2025-05-18)
第1章:AIって一体何?あなたのExcel作業をどう変える?(AI超基本)|生成AI活用研究(2025-05-18)
AI時代のExcel革命:AI×VBAで“書かない自動化”超入門|生成AI活用研究(2025-05-17)
Geminiと100本ノック 23本目:シート構成の一致確認|生成AI活用研究(5月16日)
AIが問う出版の未来は淘汰か進化か:AIと書籍の共存の道とは|生成AI活用研究(2025-05-16)
Geminiと100本ノック 22本目:FizzBuzz発展問題|生成AI活用研究(5月15日)
すぐに使える!生成AI プロンプト作成 実践ガイド|生成AI活用研究(2025-05-15)


アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る

1.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
2.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
3.変数宣言のDimとデータ型|VBA入門
4.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
5.ひらがな⇔カタカナの変換|エクセル基本操作
6.RangeとCellsの使い方|VBA入門
7.メッセージボックス(MsgBox関数)|VBA入門
8.セルのクリア(Clear,ClearContents)|VBA入門
9.FILTER関数(範囲をフィルター処理)|エクセル入門
10.条件分岐(Select Case)|VBA入門




このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。


記述には細心の注意をしたつもりですが、
間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
掲載のVBAコードは動作を保証するものではなく、あくまでVBA学習のサンプルとして掲載しています。
掲載のVBAコードは自己責任でご使用ください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。



このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
本文下部へ