VBA技術解説
入力規則のドロップダウンが消えてしまうマクロ(Shapes内のDrop Down)

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、VBAの技術的解説
公開日:2013-09-10 最終更新日:2019-01-12

入力規則のドロップダウンが消えてしまうマクロ(Shapes内のDrop Down)


シートのShapeを全削除すると、


入力規則のリストのドロップダウンが消えてしまいます。

入力規則のリストのドロップダウンの設定については、
エクセル入門.入力規則.リスト
・リストの入力規則の設定方法 ・リストの入力規則の解説 ・入力規則のリストの応用例
こちらを参照して下さい。

入力規則のリストのドロップダウンが消えてしまう具体的なマクロは、

以下のようなVBAコードになります。

Sub sample1()
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ActiveSheet.Shapes
    sp.Delete
  Next
End Sub


入力規則のリストのドロップダウンが設定してあるシートで、


上記マクロを実行すると、ドロップダウンが表示されなくなります。

入力規則のリスト自体は残っているので、

リスト以外の入力を不可に設定したリストなら、リスト以外の入力はエラーとなります。

しかし、ドロップダウンが表示されないのでは、リストの意味がなくなってしまいますので困ります。

もし、このような状態になってしまった場合は、

シートの引っ越しをして下さい。

つまり、新規シートを作成して、元のシートの全セルをコピペして再作成します。


では、このような状態にならないようにした上で、

オートシェイプの全削除をする場合は、

以下のようなVBAコードにして下さい。


名前で判定

Sub sample2()
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ActiveSheet.Shapes
    If Left(sp.Name, 9) <> "Drop Down" Then
      sp.Delete
    End If
  Next
End Sub

判断できるプロパティはいくつかありますが、

Nameプロパティは最も解り易く簡単だと思います。

ドロップダウンの名前は、

"Drop Down 1"、"Drop Down 2"、・・・

となりますので、

"Drop Down"

で判断しておけば大丈夫でしょう。



Typeで判定



Sub sample3()
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ActiveSheet.Shapes
    If sp.Type <> msoFormControl Then
      sp.Delete
    End If
  Next
End Sub

ShapesのTypeプロパティで判定します。
msoFormControl(値:8)がDrop Downになります。

※ただし、
通常のフォームコントロール(コマンドボタン等)もmsoFormControlになりますので、
フォームコントロールも削除対象外になります。

Shapeの型指定をしてあれば、Typeの値にはVBEで候補が表示されます。

マクロVBA画像

以下は、Typeの一覧です。

Type 内容
msoAutoShape 1 オートシェイプ
msoCallout 2 引き出し線
msoCanvas 20 キャンバス
msoChart 3 グラフ
msoComment 4 コメント
msoDiagram 21 ダイアグラム
msoEmbeddedOLEObject 7 埋め込み OLE オブジェクト
msoFormControl 8 フォーム コントロール
msoFreeform 5 フリーフォーム
msoGroup 6 グループ
msoIgxGraphic 24 SmartArt グラフィック
msoInk 22 インク
msoInkComment 23 インク コメント
msoLine 9 直線
msoLinkedOLEObject 10 リンク OLE オブジェクト
msoLinkedPicture 11 リンク画像
msoMedia 16 メディア
msoOLEControlObject 12 OLE コントロール オブジェクト
msoPicture 13 画像
msoPlaceholder 14 プレースホルダー
msoScriptAnchor 18 スクリプト アンカー
msoShapeTypeMixed -2 図形の種類の組み合わせ
msoTable 19 テーブル
msoTextBox 17 テキスト ボックス
msoTextEffect 15 テキスト効果




同じテーマ「マクロVBA技術解説」の記事

入力規則のドロップダウンが消えてしまうマクロ(Shapes内のDrop Down)
実行時にトラップ可能なエラー番号一覧
フォルダー・ファイル・ブック・シートの文字制限
Excel2013におけるScreenUpdatingの問題点
Dir関数の制限について
よくあるVBA実行時エラーの解説と対応
Application.Goto使用時の注意
ScreenUpdating=False時にエラー停止後にシートが固まったら
標準スタイル違いの問題点:標準フォント複写、列幅をピクセルで合わせる
VBAでエラー行位置(行番号)を取得できるErl関数


新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る

第5章:AI×VBAでつまづかない!トラブルシューティングとAIとの付き合い方 |生成AI活用研究(2025-05-20)
第4章:【事例で学ぶ】AIとVBAでExcel作業を劇的に効率化する! |生成AI活用研究(2025-05-20)
第3章:AIを「自分だけのVBA先生」にする!質問・相談の超実践テクニック|生成AI活用研究(2025-05-19)
第2章 VBAって怖くない!Excelを「言葉で動かす」(超入門)|生成AI活用研究(2025-05-18)
第1章:AIって一体何?あなたのExcel作業をどう変える?(AI超基本)|生成AI活用研究(2025-05-18)
AI時代のExcel革命:AI×VBAで“書かない自動化”超入門|生成AI活用研究(2025-05-17)
Geminiと100本ノック 23本目:シート構成の一致確認|生成AI活用研究(5月16日)
AIが問う出版の未来は淘汰か進化か:AIと書籍の共存の道とは|生成AI活用研究(2025-05-16)
Geminiと100本ノック 22本目:FizzBuzz発展問題|生成AI活用研究(5月15日)
すぐに使える!生成AI プロンプト作成 実践ガイド|生成AI活用研究(2025-05-15)


アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る

1.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
2.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
3.変数宣言のDimとデータ型|VBA入門
4.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
5.ひらがな⇔カタカナの変換|エクセル基本操作
6.RangeとCellsの使い方|VBA入門
7.メッセージボックス(MsgBox関数)|VBA入門
8.セルのクリア(Clear,ClearContents)|VBA入門
9.FILTER関数(範囲をフィルター処理)|エクセル入門
10.条件分岐(Select Case)|VBA入門




このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。


記述には細心の注意をしたつもりですが、
間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
掲載のVBAコードは動作を保証するものではなく、あくまでVBA学習のサンプルとして掲載しています。
掲載のVBAコードは自己責任でご使用ください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。



このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
本文下部へ