第9回.標準モジュールとフォーム間のデータ受け渡しⅠ
ユーザーフォーム入門として基礎から解説します。
フォームが起動された時、起動したシートのアクティブセルの行数を知る方法について解説します。
前回までに作成したVBA
Sub FormShow()
frmSample.Show
End Sub
Private Sub UserForm_Initialize()
Dim i As Long
With Worksheets("顧客マスタ")
i = ActiveCell.Row
Me.txtコード.Text = .Cells(i, 1)
Me.txt漢字名称.Text = .Cells(i, 2)
Me.txtカナ名称.Text = .Cells(i, 3)
End With
End Sub
Private Sub btnOk_Click()
Dim lastRow As Long
With Worksheets("顧客マスタ")
lastRow = .Cells(.Rows.Count, 1).End(xlUp).Row + 1
.Cells(lastRow, 1) = Me.txtコード.Text
.Cells(lastRow, 2) = Me.txt漢字名称.Text
.Cells(lastRow, 3) = Me.txtカナ名称.Text
End With
Unload Me
End Sub
正しく動作していますが、ActiveCell.Row これが・・・
シート名が固定なのは、まあ良しとしても、
フォームモジュール側で、ActiveCell.Row、これを使うのはちょっと面白くない感じです。
フォーム側でアクティブセルの行数を知る方法
その方法は何通りかあり、バリエーションを考えたら無数にありますが、
以下のパターンを把握すれば良いでしょう。
2.標準モジュールのグローバル変数を使う
3.標準モジュールからフォームのコントロールを操作する
4.Subプロシージャーの引数を使う
5.Functionプロシージャーの戻り値を使う
フォームにPublic変数やPublicプロパティを定義して、そこで設定する事も可能です。
しかし、今回のような場合は、
UserForm_Initializeで初期化されてしまうので、この方法は使えません。
2.3.は、変数を定義する場所の違いだけですが、
使い方に若干の違いがありますので、それぞれ参考コードで解説します。
次回に少し詳しく解説する予定です。
標準モジュールのグローバル変数を使う
Option Explicit
Public ActiveRow As Long
Sub FormShow()
ActiveRow = ActiveCell.Row
frmSample.Show
End Sub
Publice ActiveRow As Long
このように、グローバル変数を定義し、この変数に値を入れて受け渡しします。
Private Sub UserForm_Initialize()
Dim i As Long
With Worksheets("顧客マスタ")
i = ActiveRow
Me.txtコード.Text = .Cells(i, 1)
Me.txt漢字名称.Text = .Cells(i, 2)
Me.txtカナ名称.Text = .Cells(i, 3)
End With
End Sub
ActiveRow
これは、省略せずに書くと、
Module1.ActiveRow
モジュール名.変数
このように書きますが、モジュール名は省略しても良いでしょう、
ただし、同一変数が他のモジュールに無い事が大前提です。
標準モジュールからフォームのコントロールを操作する
Sub FormShow()
Dim i As Long
i = ActiveCell.Row
frmSample.txtコード = Cells(i, 1)
frmSample.txt漢字名称 = Cells(i, 2)
frmSample.txtカナ名称 = Cells(i, 3)
frmSample.Show
End Sub
このように、標準モジュール側からフォームのコントロールに取得・設定することも可能です。
UserForm_Initialize
ここでは何も処理する事がなくなりますね。
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