第1回.マクロとは?VBAとは?VBAでできること
エクセルのマクロとは何でしょうか?
ExcelのVBAとは何でしょうか?
マクロで何が出来るのでしょうか?
VBAで何が出来るのでしょうか?
エクセルを自動化する機能が、「マクロ」と呼ばれています。
そのプログラムを記述しているプログラミング言語が、VBA(Visual Basic for Applications)です。
Excel操作を自動化する「マクロ機能」の中身が、プログラミング言語である「VBA」で記述されているという事です。
マクロVBAで何ができるのか
マクロVBAの学習
これらについて解説していきます。
ページ内目次
マクロとは
・Excelの全機能を操作出来ます。
・手動操作を記録できます。
・Windowsの設定やインターネットのデータ収集も可能です。
手動での操作がマクロとして記録されます。
つまりそれは手動操作がVBAコードで自動で書かれるということです。

ただし、この自動記録されたマクロには後に説明(マクロVBA学習の必要性)するような問題点があります。
VBAとは
もとをたどれば、マイクロソフトのプログラミング言語Visual Basic 6.0をMicrosoft Officeに実装したもので、
ほとんどのデスクトップMicrosoft Office(Excel、Word、Access、PowerPoint等々の)アプリケーションに組み込まれています。
VBAがMicrosoft Office全体に統合されていること は重要な特徴であり、広範な利用可能性により多くの人にとって貴重なスキルとなります。
ユーザー定義関数(UDF)の構築、プロセスの自動化、Windows APIやその他の低レベル機能へのアクセスさえも可能になります。
・Officeに最初から備わっている機能では不十分なので、もっと機能拡張したい
・手作業が大変なので、自動処理させたい
これらを実現するのがマクロ機能であり、具体的に記述する言語がVBAです。
むしろ単数形、複数形などが忠実に使われたりしています。
ですので、英単語を順に読んでいけば、ある程度は記述されている事を理解できます。
(知っている英単語であればという事ですが。)
しかし英語でも同じですが、なんとなく読めたとしても、書いたり話したりするのは難しいものです。
つまりVBAを覚えるという事は、VBAを書けるようになるという事になります。
もちろん、書けるようになるには、読めることが前提にはなります。
マクロVBA学習の必要性
そして、日々の単純な繰り返し作業を自動化し業務を効率化することができるようになります。
どうしても無駄が多く非効率なプログラムコードとなっています。
また、「マクロの記録」では記録されない操作があったり、
そもそも、手動での操作が出来ない場合も多くあります。
・同じ作業を何回か繰り返す。
・条件により操作内容を切り替える。
これらはマクロの記録では記録できません。
自動化による生産性の向上
VBAで自動化されたタスクの実行は、手動で行うよりもはるかに高速であることがよくあります。
VBAは大量のデータを効率的に処理でき、手作業で行うと時間とエラーが発生しやすいプロセスを自動化します。
時間節約と効率向上という点は、VBA学習の核心的な価値を示しています。
反復作業の効率化とエラーの削減
VBAによる自動化は、手動での繰り返し作業中に発生する可能性のある人的エラーの可能性を最小限に抑えます。
書式設定、データ入力、レポート作成、計算の自動化などは、VBAがワークフローを効率化する代表的な例です。
VBA自動化によって提供される一貫性とエラー削減の組み合わせは、より質の高い作業とより信頼性の高い結果につながります。
手作業はばらつきやミスが発生しやすいものです。
VBAでこれらのタスクを自動化することにより、プロセスが標準化され、予測可能で正確な結果が得られます。
この信頼性は、正確さが重要な財務や会計などをはじめとして各分野で特に重要とされるものです。
Microsoft Officeアプリケーションの機能のカスタマイズと拡張
ユーザーはVBAを使用してExcelでカスタム関数(UDF)を作成し、組み込み関数では利用できない計算を実行できます。
VBAを使用すると、Excel、Word、Outlook、Accessなどの異なるOfficeアプリケーション間でデータを転送するなど、アプリケーション間の連携が可能になります。
VBAによるOfficeアプリケーションの特定のニーズへのカスタマイズ機能は、ユーザーエクスペリエンスとワークフローの効率を大幅に向上させることができます。
自動化は既存のタスクの繰り返しに焦点を当てますが、カスタマイズには、個々の要件により適した新しい機能の作成やアプリケーションのインターフェースの変更が含まれます。
このレベルの制御により、高度に最適化されたユーザー中心のソリューションも実現可能となります。
データ分析とレポート作成機能の強化
特定のデータと条件に基づいて、カスタマイズされたグラフやレポートの生成を自動化できます。
VBAは、分析とレポート作成のために、データベース(Accessや外部データベースなど)と連携して、データのインポート、エクスポート、操作を行うことができます。
プログラムでデータを操作できる機能により、標準のExcel機能では提供できないような、より複雑で動的な分析さえも可能になります。
VBAは、複数ステップのデータ処理を自動化し、カスタム計算を実行し、特定の分析ニーズに合わせたレポートを生成できます。
キャリア上の利点とスキル開発の可能性
タスクを自動化し作業生産性を向上させることができることは、ExcelとVBAのスキルを持つ者としての価値を高めます。
VBAは、さまざまな役割で役立つ論理的思考力も向上させます。
VBAの学習は、データ分析やソフトウェア開発における他のプログラミング言語やキャリアパスへの足がかりにもなります。
新しいテクノロジーの出現にもかかわらず、世界中の企業におけるMicrosoft Officeの圧倒的な普及により、VBAスキルは依然として需要があります。多くの組織、特にOfficeアプリケーションを中心に確立されたワークフローを持つ組織にとって、VBAは費用対効果が高く、すぐに利用できる自動化とカスタマイズのソリューションを提供します。
VBAによる自動化とは条件分岐しつつ処理を繰り返すこと
・作業量が多い
・作業時間がかかる
・手動ではミス多い
このような作業になります。
つまりブログラミングによる自動化の大部分は、
条件により分岐しつつ繰り返す、繰り返しつつ条件分岐する。
これにつきると言えます。
・条件分岐:If~End Ifステートメント
・繰り返し処理:For~Nextステートメント
If文とFor文の基本をしっかりと覚え、これらIf文とFor文をネスト(入れ子)させるプログラミング技術を習得してください。
VBAでできること
- エクセル操作全般の自動化
- フォルダ、ファイルの操作
- メール送受信
- WEBデータの収集、WEBブラウザの自動操作
- データベースへ接続してのデータ取得更新
- Officeアプリケーション間の連携
- 他アプリケーションの自動操作
もちろん操作内容により、実現難易度および学習難易度は変わってきます。
VBAを使えば、こういうことができるというサンプルとしていくつか抜粋してみました。
以下はVBAで作ったゲームです。
マクロVBA学習の前提知識
Microsoft Excelの基本的な操作に慣れておくことが不可欠です。
Excelのインターフェース、基本的な関数、ワークシートやワークブックにおけるデータの構成方法を理解していることが望ましいです。
エクセル入門
ここの内容をある程度理解してからマクロを始めた方が、VBAの学習はスムーズに進みます。
ですが、上記内容を全て習得しておく必要はありません。
VBA解説の中で、必要に応じて適宜手動操作や関数について説明していきます。
VBEの使い方:VBE画面の全体説明
マクロVBAの学習の手引き(VBA学習順序)
これにより、学習の焦点が定まりモチベーションを維持しやすくなります 。
簡単なタスクを自動化するために独自のVBAコードを書き始めることから練習し、理解が深まるにつれて、プロジェクトの複雑さを徐々に高めていくと効果的です。
2. VBA入門に必要なVBEの基本的使い方
3. VBAプログラミングの基礎・基本
4. Excel各種機能とオブジェクトの理解
ここまでは理解できない部分があっても、細部にこだわらず時には先に進んでください。
先に進むことで、以前は理解できなかったことが理解できるようになっている場合もあります。
最初は、そういう物なんだと理解するようにしてください。
学習がすすむにつれて次第に理解が深まっていきます。
RangeとCellsの深遠|VBA技術解説
これ以降の章は、ご自身の目的に合わせて学習する部分を選択すると良いでしょう。
VBAの学習順序としては、以下のページも参考にしてください。
ExcelマクロVBAの基礎を学習する方法
また、とにかく実戦を通して素早く身に付けたい人は、こちらから始めると良いでしょう。
Excelマクロ再入門
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【VBA学習のお勧めコース】
VBAの基礎・基本の要約
第1回.マクロとは?VBAとは?VBAでできること
第2回.まずはマクロVBAを使う準備
第3回.マクロの記録
第4回.マクロはどこに書くの(VBEの起動)
第5回.VBEのオプション設定(Option Explicit)
第6回.とにかく書いてみよう(Sub,End Sub)
第7回.マクロを実行するには(F5)
第8回.セルに文字を入れるとは(RangeオブジェクトのValueプロパティ)
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記述には細心の注意をしたつもりですが、
間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
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