オブジェクトのByRef、ByVal、Variant
ツイッターで出題した問題です。
出題ツイート
Sub main()
Range("A1") = 1
Dim a As Range: Set a = Range("A1")
Call func(a)
Debug.Print a
End Sub
Function func(□ b As △)
b = 2
End Function
□と△の組み合わせで間違っているものはどれか?
□:ByVal , △:Variant
□:ByRef , △:Range
□:ByRef, △:Variant

https://twitter.com/yamaoka_ss/status/1539118680809799683
解説ツイート
正解は
「□:ByVal , △:Variant」
まず、
ByRefは参照渡しです。
ByValは値渡しです。
https://excel-ubara.com/excelvba4/EXCEL218.html
ByRef値渡しの場合は、呼ぶ側の変数の中の値を渡しているので、funcで変更したものはmainに戻りません。
オブジェクト変数の中の値は、オブジェクトのアドレスが入っています。
同じ値のアドレスは同じオブジェクトを参照します。
つまりByVal値渡しでも同じ値のアドレス先のオブジェクトは同じものになります。
ここまでは、一般的なByRef,ByRefの説明でした。
今回の問題の厄介なところは、
ByValでオブジェクトを渡しているが、受け取り側(仮引数)がVariantの場合にどうなるかです。
問題は代入式です。
型Rangeの変数なら、プロパティを省略した場合はValueになります。
しかし、型Variantへの代入では、代入時点で変数が作り直されます。
単純な例.
Set v = Range("A1")
v = 2
エクセルの神髄
「□:ByVal , △:Variant」の場合は、これと同じことが発生しています。
これを避けたい場合は、受け取り側で何らかの対処が必要になります。
引数がオブジェクトかどうかで処理を分岐させたりが必要です。
エクセルの神髄
b.Value = 2
Else
b = 2
End If
Rangeしか入ってこないのであれば、分岐させずに.Valueを付けてしまえば良いのですが、それなら最初から型をRangeで指定すれば良い事になります。
基本的には、ByRefの場合は型を一致させた方が良いと思います。
以上です。

https://twitter.com/yamaoka_ss/status/1539493559736205312
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