Google Apps Script入門
セルの値を使って計算する

Google Apps Script(GAS)の入門解説です
公開日:2016-09-28 最終更新日:2022-11-04

第6回.セルの値を使って計算する


セルの値を取得し、計算してから別のセルに結果を入れる。
これを、Google Apps Scriptではどのように書くかを解説します。



セルの値の取得と設定

セルに値を入れるには、
Rangeオブジェクトの、setValueメソッド
これを使いました。

セルの値を取得するには、
Rangeオブジェクトの、getValueメソッド
を使います。

以下の表で、
金額 = 単価 × 数量
を計算します。

Apps Script 画像

今回は、2行目のD2セルの計算のみをやってみましょう。


完成スクリプト、その1

function mySample2() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet()
  sheet.getRange(2, 4).setValue(sheet.getRange(2, 2).getValue() * sheet.getRange(2, 3).getValue())
}

解説、その1

セルに値を入れるには、
var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet()
sheet.getRange(1, 1).setValue(値)
これで入れられることを前回までにやりました。

金額 = 単価 × 数量
このスクリプトは、
sheet.getRange(1, 1).setValue(B2セルの値 * C2セルの値)
これで良い事は分かると思います。

セルの値さえ取得できれば良いですね。
セルの値を取得するのは、
Rangeオブジェクトの、getValueメソッド
になります。
B2セルなら、
getRange(2, 2).getValue()

sheet.getRange(1, 1).setValue(値)
この値の部分に、
sheet.getRange(2, 2).getValue() * sheet.getRange(2, 3).getValue()
これを入れて完成です。


完成スクリプト、その2

function mySample3() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet()
  var tannka,suuryou
  tannka = sheet.getRange(2, 2).getValue()
  suuryou = sheet.getRange(2, 3).getValue()
  sheet.getRange(2, 4).setValue(tannka * suuryou) 
}

解説、その2

その1と同じ処理ですが、変数を使って計算しています。
sheet.getRange(2, 4).setValue(sheet.getRange(2, 2).getValue() * sheet.getRange(2, 3).getValue())
このスクリプト自体に問題はありませんが、
ぱっと見で、何をやっているのか分かりずらいスクリプトになっています。

tannka = sheet.getRange(2, 2).getValue()
suuryou = sheet.getRange(2, 3).getValue()
sheet.getRange(2, 4).setValue(tannka * suuryou)

これなら、誰が見ても、何をしているかは一目瞭然でしょう。
変数名はローマ字にしてみました。
 英語でも、日本語でも、わかり易いのが一番良いです。


算術演算子(四則演算子)

説明は要らない気もしますが、一応記載はしておきます。

足し算:+
引き算:-
掛け算:*
割り算:/


セルの値を使って計算するの最後に

セルの値を取得する。
セルに値を入れる

これらは、スクリプト内で最も多く記述されるメソッドになります。
しっかりとマスターしましょう。




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第10回.条件で処理を変える(条件分岐,if)
第11回.条件で処理を変える(条件分岐,switch)
第12回.表範囲をまとめて消去する
第13回.セルに書式を設定する


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