PropertyのSetはLetでも良い
クラス等にプロパティを作成する場合、
Let
Set
Get
この3種類があります。
Property {Get|Let|Set} ステートメントを使用します。
第140回.Property {Get|Let|Set} ステートメント|VBA入門
VBAでプロパティを作成するステートメント
Property Get
取得とは、クラスを使う側(例えばオブジェクトを使う標準モジュールのプロシージャ)から見て取得ということです。
Property Let
設定とは、クラスを使う側(例えばオブジェクトを使う標準モジュールのプロシージャ)から見て設定ということです。
Property Set
オブジェクトの場合は、Letではなく、Setになります。
LetとSetは、対象が基本データ型(プリミティブ型)かオブジェクトかの違いになります。
基本データ型(プリミティブ型)の場合はLet、オブジェクトの場合はSetを使用します。
ただし、
オブジェクトを扱う場合にLetを使用しても問題なく動作します。
これが今回の主題です。
オブジェクトならLetとSetのどちらでも良い
クラスモジュール:Class1
Property Let ws1(ws As Worksheet)
Set pWs = ws
Debug.Print pWs.Name
End Property
Property Set ws2(ws As Worksheet)
Set pWs = ws
Debug.Print pWs.Name
End Property
Worksheetを受け取るプロパティを、LetとSetの2つで作成しています。
標準モジュール
Sub test()
Dim cls As New Class1
Let cls.ws1 = Worksheets(1)
Set cls.ws2 = Worksheets(2)
End Sub
これは、どちらも正しく動作します。
プロパティを使用する場合には、プロパティのLetとSetに合わせて記述すれば良いものであり、オブジェクトの場合はプロパティ自体はLetでもSetでも構いません。
もちろん、標準モジュールでの代入においてはLetは省略可能です。
実行結果

オブジェクト以外のプリミティブ型にはSetは使えません
クラスモジュール:Class1
Property Let val1(val As Variant)
Debug.Print val
End Property
Property Set val2(val As Variant)
Debug.Print val
End Property
型は指定せずにVariantとしました。
標準モジュール
Sub test()
Dim cls As New Class1
Let cls.val1 = 123
Set cls.val2 = 234
End Sub
実行結果

上記では、val2はVariantなので、オブジェクトであれば普通にSetで代入できます。
Getは適宜SetとSetを使い分ける必要があります
ただし、そのオブジェクトがデフォルトプロパティを持っている場合は、Letでデフォルトプロパティの値を受け取る事が出来ます。
クラスモジュール:Class1
Property Get rng() As Variant
Set rng = Range("A1")
End Property
標準モジュール
Sub test()
Dim cls As New Class1, v1, v2
Let v1 = cls.rng
Set v2 = cls.rng
End Sub
実行結果

Setで代入したv2には、Rangeブジェクトが入ります。
PropertyのSetはLetでも良いの最後に
プロパフィ側の記述だけの問題であり、それを使う側ではプロパティに合わせれば良いという事です。
ただし、可読性を考えた場合やはりオブジェクトの場合はSetを使うことをお勧めします。
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